サイレージ
今年は、台風などの影響で長雨、そして甚大な被害が起き、
経験のない自然環境が到来しています。
そのような中で、牧草を収穫し、良い発酵したサイレージを作って
いくことは可能でしょうか。
牛は草です。
栄養バランス等は二の次、三の次のことです。
サイレージをうまく作ることは酪農において基本で、すべてです。
予想のできない天候の中でも、牛がよく食べるサイレージを作っていけるかどうか、これからの酪農最大のポイントとなるでしょう。
さて、これから日本中、世界中に広まっていくと思われるのが抗酸化サイレージです。
これは、収穫時、活性誘導水とスコヤカBSを混ぜ合わせたものを牧草に添加したものです。
今年1番草で使用した人たちが、食べさせ始めましたので、宗谷地区に訪問して確認してきました。
1件目、ロールに添加。
開封したロールは、ザンザン降りになってしまった牧草を収穫。
開けてビックリ、腐敗臭がなく、牧草に鼻を近づけると雨水と牧草のまざった臭い。
朝いちで、牛にあたえたところ、配った分はお昼までにすべて食べたとのことでした。
本当にこんなことがあるんだ!と驚いていました。
というのも、使用する前から、高水分や、残念ながら雨にあたってしまった牧草でも牛が食べるサイレージになりますと、話をしていたからです。
2件目は、刈り遅れ気味でリードの多い乾草に近いロールを拝見してきました。
いつもより、草がやわらかくて普通に食べているとのことでした。Goodです。
3件目は、スタックによるきざみサイレージです。
開封したばかりでしたがひとめ見て触って嗅いで、素晴らしい出来でした。
しかし、牧場主は「初めて嗅ぐ臭いだ」といって、なんとも興味深そう。
それから数日後、電話で確認したところ、「食べ過ぎて草が足りなくなる」とのことでした。
臭いは甘酸っぱいものではなく、表現しにくいのですが、原料草から少し発酵したお茶葉のような、という感じでしょうか。
これから使用された方々が開封していきますので、また報告していきたいと思います。